食品添加物には数多くの種類が存在します。この記事では、和食の基本調味料である「醤油(しょうゆ)」に使用される食品添加物について、元食品開発者の視点からわかりやすく解説します。
私は16年間にわたり、飲食店や小売店を経営しながら、自社ブランドの缶詰・レトルト・乾燥食品などの商品企画から製造・販売(Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング・実店舗)までを一貫して手がけてきました。その現場で培った知見をもとに、本物の醤油選びをサポートします。
この記事のポイント
- 醤油添加物の安全性と種類
- 各添加物の具体的な目的・役割
- 失敗しない無添加醤油の選び方
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手術後無添加食へ🌱転移なく6年目
法人経営16年(飲食店、卸、小売)
缶詰・レトルト・ドライ商品を開発
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厚生労働省の食品添加物リストに基づき、ひと商品ごとに原材料を厳しくチェックしています。詳しい安全基準や除外成分の根拠は「ごはんなびの無添加基準と運営方針」をご覧ください。
醤油(しょうゆ)に使われる食品添加物の種類と役割
一般的な市販の醤油には、主に甘味料、着色料、保存料、調味料(アミノ酸等)といった食品添加物が使用されています。
これらは商品の品質を均一に保ち、長期保存を可能にするために不可欠な役割を担っています。なお、天然由来の原料であっても、特定の機能(甘味の付与など)を目的に抽出・精製して添加された場合は、食品衛生法上の「食品添加物」に該当します。
1. 甘味料:塩角(しおかど)を丸くし、まろやかな味わいに仕上げる
化学合成された「人工甘味料」
- サッカリンナトリウム
-
砂糖の約350〜500倍の甘みを持つ人工甘味料。九州などの甘口醤油によく用いられます。
- アセスルファムカリウム
-
砂糖の約200倍の甘みを持つ人工甘味料。キレのある甘さが特徴です。
- D-ソルビトール
-
糖アルコールの一種で、砂糖の約6割の甘み。保水性が高く、醤油にしっとりとした質感を与えます。
植物などから抽出される「天然甘味料」
たとえ自然界に存在する植物由来の成分であっても、特定の目的(甘味付けなど)のために抽出・精製された物質は、法律上「指定添加物」や「既存添加物」に分類されます。
- カンゾウ抽出物
(甘草) -
マメ科の植物「甘草(カンゾウ)」の根から抽出される甘味料。砂糖の数十倍から百倍以上の甘みがあり、醤油の風味調和によく使われます。
- ステビア抽出物
(ステビア) -
キク科の植物「ステビア」の葉から抽出される甘味料。砂糖の約200〜300倍の甘みを持ち、スッキリとした後味が特徴です。
- グリセリン
-
無色の液状で、ほのかな甘みと粘り気(コク)を付与する目的で使用されます。
- アラニン
-
アミノ酸の一種で、甘みやコクをプラスし、味の角(かど)を取る目的で使用されます。
- グリシン
-
最も単純な構造のアミノ酸。さわやかな甘みを付与すると同時に、微弱な保存効果(日持ち向上)も期待できます。
2. 着色料:醤油特有の深みのある色調を維持する
醤油の着色料として最も多く使われているのが、カラメル色素です。カラメル色素は糖類を加熱・処理して作られる黒褐色の色素で、醤油独特の美味しそうな濃い色合いを均一に保つために添加されます。カラメル色素は、その製造プロセスによって以下の4種類に分類されます。
- カラメル I
(プレーンカラメル) -
糖類を熱処理、または酸やアルカリを加えて加水分解したもので、最もシンプルな製法です。
- カラメル II
(酸性重亜硫酸カラメル) -
糖類に亜硫酸化合物を加えて熱処理したもので、日本では使用が制限されています。
- カラメル III
(アンモニアカラメル) -
糖類にアンモニウム化合物を加えて熱処理したものです。
- カラメル IV
(アンモニア・亜硫酸カラメル) -
糖類にアンモニウム化合物と亜硫酸化合物の双方を加えて熱処理したもので、世界的に最も流通しています。
市販 of 醤油にはこれらのいずれかが使用されますが、食品表示法により、一括して「カラメル色素」または「着色料(カラメル)」としか記載されません。そのため、消費者が原材料表示から具体的な種類(I〜IV)を判別することは不可能です。
本物の醤油は、長期にわたる発酵・熟成の過程で自然に美しい琥珀色になります。しかし、短期間で製造される大量生産品では、色調を素早く補正するためにカラメル色素が不可欠となっています。
3. 保存料:開封後のカビの発生や品質劣化を防ぐ
保存料は、醤油が空気中の微生物(カビや酵母など)によって腐敗・変質するのを防ぎ、長期間にわたって品質を安全に保つために配合されます。
- 安息香酸ナトリウム
-
優れた静菌作用を持つ保存料です。特に弱酸性の環境で強い効果を発揮します。そのため、pHの低い醤油や清涼飲料水の腐敗を防ぐ目的で広く用いられています。
- パラオキシ安息香酸エステル類
-
いわゆるパラベンの一種で、非常に広範なカビや酵母に対して強力な増殖抑制(静菌)作用を発揮します。ごく少量で高い効果が得られるのが特徴です。
主に、コストを抑えて大量生産される醤油や、輸出向けなど賞味期限を格段に長く設定する必要がある製品に使用されます。
お買い物時にパッケージ裏面の原材料表示を確認すると、これらは「保存料(安息香酸Na)」や「保存料(パラオキシ安息香酸エチル)」などと明記されています。
4. 調味料(アミノ酸等):人工的な「うま味」を瞬時に加える
醤油本来の発酵による旨味を人工的に補強し、味のコクと深みをすばやく整える目的で使用されます。
- L-グルタミン酸ナトリウム
-
代表的なうま味調味料で、昆布の旨味成分であるグルタミン酸を化学的に合成または精製したものです。
- イノシン酸ナトリウム
-
かつお節や肉類に多く含まれる動物性のうま味成分で、グルタミン酸と合わせることで旨味が飛躍的に向上します。
- グアニル酸ナトリウム
-
干し椎茸などに含まれる植物性のうま味成分。他の旨味成分との相乗効果が非常に強力です。
- DL-アラニン
-
さわやかな甘みを持ち、塩味をまろやかにして全体の味のバランスを整えます。
- グリシン
-
ほのかな甘みとともに、食品の保存性を高める役割も併せ持つアミノ酸です。
本来、醤油は大豆や小麦のタンパク質が麹菌の働きで数ヶ月以上かけてゆっくり分解され、自然生成されたアミノ酸によって豊かなうま味が生まれます。しかし、醸造期間を大幅に短縮した製品では、不足する旨味を補うために、外部からこれらの調味料が添加されます。
なぜ「アミノ酸等」と一括表示されるのか?
原材料に「アミノ酸等」と記載されるのは、食品表示法に基づく一括表示のルールによるものです。アミノ酸系や核酸系など、複数の調味料を組み合わせて使用した際、個々の成分名を並べずに簡略化して表示することが認められています。この「等」には、グルタミン酸以外の様々な添加物が含まれています。
混同しやすい「アミノ酸等」と「アミノ酸液」の違い
名前が似ていて誤解されやすい「アミノ酸液」ですが、これは「食品添加物」ではなく、醤油を増量するための「原材料」です。大豆などのタンパク質を塩酸で化学的に急速分解して作られた液体で、主に「混合醸造方式」や「混合方式」と呼ばれる醤油に使用されます。アミノ酸液自体に強烈な旨味があるため、短期間で安価に醤油らしい味を作り出すために用いられます。
対する「調味料(アミノ酸等)」は、仕上げの段階で味を調えるための「食品添加物」です。このように、安価で親しみやすい味わいの醤油を安定供給するために、これらの技術が活用されています。
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毎日の料理が劇的に変わる!おすすめの「無添加醤油」
化学調味料(アミノ酸等)やカラメル色素、保存料、人工甘味料を一切使用せず、素材本来の力だけで醸造された珠玉の無添加醤油をご紹介します。
井上古式じょうゆ

- 江戸時代から守り継がれる古式醸造蔵に息づく「蔵付き酵母」などの有用菌。この自然の力と奥出雲の風土が丸大豆のコク深い旨味を極限まで引き出し、井上醤油ならではの芳醇な香りと滋味深い味わいを生み出します。
- 「自然の力を信じ、ゆだね、そして待つ」という伝統製法を今も愚直に守り続ける、日本を代表する名醸造元です。
| 項目 | 詳細情報 |
|---|---|
| 商品名 | 井上古式じょうゆ |
| 販売 | 有限会社 井上醤油店 |
| 原材料 | 丸大豆(国産)、小麦(国産)、食塩(国内製造) |
| 添加物 | なし(完全無添加) |
口コミ★1763件
国産の丸大豆・小麦と良質な平釜塩を用い、2年の歳月をかけて造られた傑作。生きた酵母と酵素がもたらす深みのある味は、一度使うともう元の醤油には戻れません…口コミの続きを見る
原料にもこだわりたい方に!おすすめの「オーガニック(有機)醤油」
有機JAS認証を受けた「オーガニック醤油」を選ぶ最大のメリットは、主原料である大豆や小麦が農薬や化学肥料に頼らずに栽培され、遺伝子組み換え原料の混入も厳格に排除されている点にあります(海外産・国産問わず高基準)。
海の精 国産有機 旨しぼり醤油

- 希少な国産の有機JAS丸大豆・小麦と、秩父山系の澄んだ天然伏流水、伝統海塩「海の精」を贅沢に使用。大正生まれの杉桶で、1年以上じっくりと天然醸造(発酵・熟成)させました。
- 一切の塩水割り(希釈)を行っていない贅沢な生搾り生醤油(きじょうゆ)です。製品そのものとしても信頼の有機JAS認証を取得しています。
| 項目 | 詳細情報 |
|---|---|
| 商品名 | 海の精 国産有機 旨しぼり醤油 |
| 販売 | 海の精 株式会社 |
| 原材料 | 有機丸大豆(国産)、有機小麦(国産)、食塩(伝統海塩「海の精」) |
| 添加物 | なし(完全無添加) |
口コミ★820件
塩辛さがなく、驚くほどまろやかで奥深い風風味。この醤油で「醤油麹」を仕込むと、その旨味は他の追随を許しません。リピーターが絶えないのも納得の逸品です…口コミの続きを見る
大手通販サイトで買える!人気の無添加・有機醤油の選び方
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![]() | 海の精 国産有機 旨しぼり醤油4.5 Amazon 楽天 Yahoo Amazon口コミ |
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| 大徳醤油 丸大豆醤油 900ml4.4 Amazon 楽天 Yahoo Amazon口コミ | |
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📋 一般的な醤油に含まれる食品添加物の分類
| 用途 | 概要・目的 | 使用食品 |
|---|---|---|
| 甘味料 | 砂糖の代わりに甘みを付与し、塩味を丸くする | 醤油、菓子、清涼飲料水 |
| 着色料 | 食品の色調を調え、美味しそうな濃い色合いを保つ | 醤油、菓子、漬物、食肉製品 |
| 保存料 | 微生物の繁殖を強力に抑えて開封後の腐敗を防ぐ | 醤油、パン、チーズ |
| 調味料 | うま味やコクを人工的に補い、短い醸造期間を補填する | 醤油、レトルト、インスタント食品 |
醤油に使われる食品添加物に関するよくある質問(FAQ)
- 醤油に使われる食品添加物は体に悪いですか?
-
市販の醤油に使われる添加物は、国の安全基準に基づいて認可されたものですので、ただちに健康被害をもたらすものではありません。しかし、日々の食卓で長年使い続けることを考慮し、また素材本来の美味しさを楽しみたいという目的から、シンプルな「大豆・小麦・食塩」だけで作られた無添加醤油を愛用する方が増えています。
- 「調味料(アミノ酸等)」とは何?
-
「調味料(アミノ酸等)」は、主にL-グルタミン酸ナトリウム(化学調味料)をはじめとする旨味成分のブレンド添加物です。複数の添加物が一括して「等」と表示されています。短期間で醤油らしい旨味を作り出すために使用されますが、じっくりと天然醸造された醤油とは旨味の奥行きや香りが異なります。本物の豊かな味わいを求めるなら無添加が最適です。
- 無添加醤油と普通の醤油の違いは?
-
最大の違いは「原材料」と「醸造期間」です。無添加醤油は「丸大豆・小麦・食塩」のみを使い、1〜2年かけてじっくり杉桶等で熟成させます。一方、一般的な安価な醤油は、添加物やアミノ酸液を用いて数週間〜数ヶ月でスピード生産されます。無添加醤油は価格が高めですが、雑味がなく体に優しい風味豊かな醤油本来の味わいが楽しめます。
- カラメル色素は醤油に入っていますか?なぜ使われるの?
-
製品の色を均一かつ濃く仕上げる目的で、一部の醤油に「カラメル色素」が添加されています。カラメル色素には4つの製造法(I〜IV)があり、一部には安全性を懸念する声もありますが、表示ルール上は一括して「カラメル色素」としか記載されません。不要な着色料を避けたい場合は、無添加醤油や天然醸造醤油を選びましょう。
- 醤油を選ぶとき、原材料のどこを確認すればいいですか?
-
ボトルの裏面にある「原材料名」の欄を確認してください。「大豆、小麦、食塩」以外の成分が書かれていないものがシンプルな無添加醤油です。特に「調味料(アミノ酸等)」「カラメル色素」「安息香酸Na」「ステビア(またはサッカリンNa)」などの記載がないかをチェックします。さらに原料が「丸大豆」かつ遺伝子組み換えでない表記、または「有機JAS」マーク付きであればベストです。
📊 人気の無添加・有機醤油 原材料の一括比較表
| 商品名 | 原材料名 | 添加物 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 井上古式じょうゆ | 丸大豆(国産)、小麦(国産)、食塩 | なし | 江戸時代から続く伝統製法。有用菌が醸し出す濃厚なコクと芳醇な香り。 |
| 海の精 国産有機 旨しぼり醤油 | 有機丸大豆(国産)、有機小麦(国産)、食塩(伝統海塩「海の精」) | なし | 有機JAS認証。伊豆大島産の伝統海塩「海の精」を使用したまろやかな生搾り。 |
| 足立醸造 国産有機醤油 | 有機丸大豆(国産)、有機小麦(国産)、食塩 | なし | 創業130年以上の杉樽天然醸造。味覚を極限まで高めるオーガニック醤油。 |
| 大徳醤油 丸大豆醤油 | 丸大豆(国産)、小麦(国産)、食塩 | なし | 国産平釜塩使用。すべての原料を厳選した天然醸造で、安心の豊かな旨味。 |
| フンドーキン 生詰丸大豆生しょうゆ | 丸大豆、小麦、食塩 | なし | 加熱処理をしない「生(なま)しょうゆ」。豊かな香りとまろやかな味わい。 |
まとめ:醤油の食品添加物を理解して、納得のいく醤油選びを
本記事では、一般的な市販醤油によく使われている甘味料、着色料、保存料、調味料(アミノ酸等)という4大食品添加物の具体的な種類とそれぞれの役割について詳しく紐解いてきました。
市販醤油に含まれる添加物は、効率的な流通や長期保存、低コスト化を可能にするために国の認可のもとで使用されているものです。決して一方的に悪者扱いするべきではありませんが、毎日の家族の健康を預かる調味料だからこそ、私たち自身が原材料表示を見極める目を持つことが重要です。
確かな無添加醤油を見極めるシンプルな基準は、原材料が「大豆・小麦・食塩」だけで構成されていることです。自然の力で1年以上かけて天然醸造された醤油は、人工的なうま味調味料に頼らずとも、驚くほどまろやかで香り高いコクを料理にもたらしてくれます。
私が実際使って、最もおすすめしたいのは、豊かな香りと濃厚なコクが際立つ「井上古式じょうゆ」です。煮物はもちろん、お刺身の味もワンランク引き上がります。まずは身近なコープやイオン、高級スーパーなどで手軽に買える無添加醤油から、その確かな違いをぜひ体感してみてください。
醤油のほかにも、毎日の食卓に欠かせない無添加みそ(味噌)の選び方や、お近くの店舗で手軽に買えるスーパーで買える無添加食品おすすめリストも詳しく紹介しています。ぜひあわせて参考にしてみてください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。







